[太陽光発電]北陸で採用するメリットを解説します|2023年|富山・石川・福井・上越
今回は太陽光発電システムによって得られるメリットを計算しましたのでご報告いたします。まず大前提として、太陽光発電システムの恩恵を最大限受けるには、住宅を「高断熱化」する必要があります。そうしなければせっかく創ったエネルギーが垂れ流し状態になってしまうからです。
■北陸は日射量が少ないから太陽光発電システムのメリットがない?
太陽光発電システムの導入が全国的に遅い理由として、導入費が高いことがあります。太陽光発電システム4kWを搭載するには、通常100~150万円くらいかかるため、新築時に太陽光発電システムのための予算を確保することが難しいんですね。
北陸の場合はもう一つ「日射量の少なさ」が問題視されていますが、これは本当でしょうか?太陽光発電総合情報によると、富山・石川・福井・新潟の平均年間発電量は1kWあたり1,099.5kWh。一般的に1kWあたりの平均年間発電量は1200kWhといわれているので、計算してみると思ったほど差が無いことが分かります。
■太陽光発電の売電価格が下がっているからメリットがない?
過去5年のデータを確認すると、確かに年々下がっています。
2019年➡24~26円
2020年➡21円
2021年➡19円
2022年➡17円
2023年➡16円
しかしこのデータだけを元に「太陽光発電システムはメリットが無い」と決めるのはお待ちください。
現在は「売電単価」ではなく「自家発電単価」が注目されています。
何が言いたいのかというと、エネルギー価格の高騰によって、電気代が高くなっているという事です。
太陽光発電システムで得ることができる利益は「余剰売電」+「自家消費」です。
参考:太陽光発電総合情報
先述したように、余剰売電価格は年々下がり、現在は16円/kWhとなっています。(10年間固定(FIT期間)。その後は7~9円)
しかしここで重要なのは「自家消費」と言われる、家庭で消費する電気量です。
これまでは「夜間電力がお得」とされていましたが、この度の電気料金の高騰で、夜間電力が12.5円/kWh➡26.91円/kWhに値上がり※北陸電力(この時点で買取価格16円/kWhを超えています!)。この金額は以前の昼間の時間帯の電気代とほぼ同じです。
つまり夜間電力が大幅に値上がりしたことで、エコキュートなどの夜間電力を利用してお湯を沸かす設備にも電気代がしっかりかかってくることになります。
■「余剰売電」+「自家消費」を計算してみた(北陸:2023年4月)
太陽光発電総合情報がまとめたデータによると、富山・石川・福井・新潟の平均年間発電量は1kWあたり1,099.5kWhです。今回は4kW搭載すると考え、単純に1,100kWh×4で4,400kWhが年間発電量として計算したいと思います。
太陽光発電の平均的な自家消費比率は概ね30%、余剰売電比率は概ね70%といわれているため、その数字を当てはめると、自家消費➡1,320kWh、余剰売電➡3,080kWh。さらに売電単価と北陸電力の単価を合わせると、下記のように導き出すことができます。
自家消費➡1,320kWh×39.65円※=52,338円
余剰売電➡3,080kWh×16円=49,280円
52,338円+49,280円=101,618円
101,618円が太陽光発電4kWによって得られる年間収益となります。
※自家消費に用いた単価「39.65円」は、北陸電力の4月からの新料金で計算しています。
仮に4kW搭載するのに140万円かかったとしても、約15年で回収できる計算です。
自家消費が余剰売電を上回っているため、電気を売るより自家発電をして使ったほうがお得!となることが分かりますね。
ここで「太陽光発電システム」を採用することにメリットが出てきます。
今までは夜間に動かしていたエコキュートを、太陽光発電中の昼間に動かすことで、余剰電力を自家消費電力として有効に使うことができるからです。
■オール電化住宅に太陽光発電を搭載して得られるメリットは?
下記はオーナー様より共有頂いた2022年4月から2023年3月までの電気代実績です。
電気料金 kwh 2022年4月 11,968 482 2022年5月 10,447 404 2022年6月 8,476 298 2022年7月 11,570 367 2022年8月 12,378 363 2022年9月 11,208 317 2022年10月 11,130 332 2022年11月 15,993 501 2022年12月 23,147 719 2023年1月 28,957 931 2023年2月 24,346 996 2023年3月 16,846 690 年間使用量 186,466 6,400
仮に、こちらのお住いに年間85,320円(旧電気料金にて計算)利益を得ることができる太陽光発電4kWを搭載していた場合、186,466円-85,320円=101,146円となり、月々の電気代の支払いが8,429円(101,146円÷12か月)。太陽光発電を搭載しない状態だと月平均15,539円電気代がかかっていたので、約7,110円お得になった計算です。
太陽光発電システムの寿命は30年と言われているので、FIT期間が終了してからも発電を続け、電力を賄うことができます。また、これから普及するであろう電気自動車に蓄電することで、災害時にも通常の暮らしができると言われているなど、これからの暮らしに太陽光発電システムを採用するメリットはいくつもあります。
■まとめ
きちんと計算してみるとメリットがたくさんある事が分かりました。
では管理費はどれくらいかかるのか?という事ですが、太陽光発電パネルに特別なメンテナンスは必要なく、交換が必要なのは発電された電気を家庭などの環境で使用できるように変換する「パワーコンディショナー」です。15年ごとに10~40万円の交換費用がかかると言われています。仮にパワーコンディショナーの交換に30万円かかったとしても、太陽光発電パネルの寿命30年間で得られる利益は約80万円(太陽光発電システム4kWを140万円で搭載した場合)となります。もし電気自動車を購入していたら、ガソリン代も安くなりますのでさらにお得ですね。
これからは太陽光発電を搭載することも視野に入れて住宅取得を検討することをおすすめします。
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太陽光発電システム8.16kW搭載