充電
- 会長メッセージ
最終更新日:2024.02.19
充電
「何億という人間が生きているが、顔はそれよりもたくさんある。
誰もが幾つもの顔を持っているからである」
オーストリアの詩人、リルケの言葉です。
役者に限らず、人はいろんな役割や属性によって、いろいろな顔を持っていますよね。
会社では役職や上司あるいは部下といった役割の顔、
家庭でも父親・母親、あるいは夫や妻としての顔。
他にも様々な集まりに参加している時の顔もあるでしょう。
日常の中で、一人一人がそれぞれの役割をあるべき姿として演じ切らなければならない・・・
このように意識している人は少ないと思いますが、
無意識のうちにストレスとして、少しずつ溜まっているかもしれません。
そんな役割から解放され、素の自分になれる時間が「充電中」なのでしょうね。
この「充電時間」をしっかり確保するということが、今進められている働き方改革の
本来の目的なのだと思います。
こんなことを考えているうちに、以前、社内外に発信していた言葉を思い出しました。
住まいとは、その活動の翼を休めて、
本来の自分を取り戻すための巣である。
回復した精神を携えて、
再び新しい活動へと船出する港である。
人が住まいを創ることの原点、住まいの本質ともいえる言葉だと自負していますし、
今回の「充電」ということも言いあらわせているのでは?
もちろん時には旅行など、非日常の空間で充電することもあるでしょう。
それでも、日常の中で一人一人が素の自分に戻り、充電する場は
やはり自分の住まい、なのだと思うのです。
家の中での自分の役割はありますが、
家族から癒されることもありますしね。