襟を正す
- 社長メッセージ
皆さんこんにちは。
毎日暑いですね。毎週の定型句になりつつあります。
雨が全く降らないので、庭木の水やりに気を遣います。特に家を建てられたばかりの
お宅の庭木は根が張っていないので充分にお水を与えてください。
さて、今回の話は組織についてです。
と申しますのも今週に入って4名の方と面談する機会がありました。
4名の方のプロフィールは様々ですが、ほとんどが転職希望の方々です。
たまたま数日間に面談が集中したのですが、特徴的だったのは転職理由です。
何と面談者の全員がトップの方針や人格が信頼できないという理由でした。
元より社長としての影響力は理解していましたが、改めて他社とは言え社員の
声として直接聞くと、うすら寒くも感じますし、がっかりした気持ちになります。
自分のことではないのに何かこう、自分が一生懸命務めている社長という
仕事が否定されたかのように聞こえるのです。
また、今回は会社のトップの信頼性についての話でしたが、組織のあらゆるポジション
においても言えることだと思いました。
各階層で上司といわれる人、より単純に言えば一人でも部下を持っている人は
仕事の力量はもちろん、立ち居振る舞いや人間としての品性まで見られているのです。
今回改めて認識したのは、上司との人間関係が信頼を基本とした良い関係が
結べないとモチベーションは落ちますし、改善の見通しが立たない場合は
今回の面談者のように転職を決意するまでにいたるという事実です。
私どもアルスホームでも、たまに「あの上司と合わない」という声が聞こえてきます。
もちろん会社ですから「好き嫌い」で物事を動かす訳にはいきません。
しかし、「合わない」と言われた上司は今一度、自身を振り返る必要があると思います。
「仕事の指示は適切なのか?」
「相手を一人の人間として認めて話を最後まで聞いているのか?」
「上司と言えるだけの正しい立ち居振る舞い、言動なのか?」
私自身に問いかけても、「間違いは絶対に犯していません」とは言えません。
皆聖人君子ではありませんから間違いを犯すことはあると思います。しかし、時折
上記の質問を自分に投げかけ、自分の声を静かに聞くことはとても重要です。
某大学の顔を見せない理事長や某連盟の終身理事の話題が毎日報道されています。
誤解を恐れず言えば、彼らは自身を振り返ることなく「これでいいんだ」「俺が一番正しいんだ」
と思い込み、他者を排除することによって、今の彼らの地位とスタイルがあると思います。
人に対して正しい考え方を持てないまま年を重ねていくのは醜態以外の何物でもありません。
(「人間を磨く」田坂広志先生の名著です。)
世間が驚く顕著な事例ではありますが、間違いを犯すという点については我々も同じです。
従って部下を持つ人は上記の騒動を他山の石とせず、謙虚に自身を振り返る必要があります。
年を重ねた末、鏡に映る自分の顔に充実感と納得を感じたいものです。
私自身も常に襟を正し、精進してまいります。