心を磨く
- 社長メッセージ
皆さんこんにちは。
厳しい暑さが続きます。ご自愛ください。
さて今回は、社内で行われている面談について触れてみたいと思います。
きっかけは7月上旬に参加した研修にあります。私は企業経営に関する情報には
常に関心を持って見聞きするようにしていますが、今回の研修で初めて知ったことがあります。
それは「1ON1」という面談制度です。ワン・オン・ワンと呼びます。
元々はIT系の会社から始まった面談制度のようです。
同じセッションに参加・同席した人たちはこの面談制度を知っているようでした。
私は初めて聞いたので、とても興味を持って聴講しました。
私どもアルスホームでも、定期的に上司と部下が面談をしています。
その面談と「1ON1」はどこが違うのだろう?
最初は、全く新しい人事テクノロジーが開発されたかのように聞こえました。
しかし、よくよく聞いて学んでみるとポイントが見えてきました。
一つは被面談者が主体であることです。逆に面談者はサポート役として位置づけられます。
披面談者は面談者のサポートを受けながら振り返り、次回に向けた意思決定を自ら行います。
上司である面談者は効果的な質問をしながら、部下の中にある気づきやアイディアを引き出す役割に徹します。
そう考えますと、我々が行っている面談はまだまだ上意下達の色合いが強いことに気づかされます。
今回新鮮だったのは、目標面接制度に基づく面談は基本的に部下の
モチベーションを下げることが多いということです。
構図としては目標に足りない部分を指摘し、「ああしなければならない、こうしなさい」
というスタイルに傾きがちです。そのことが部下の士気を低下させるのです。
基本的に「1ON1」は部下の気づきと意思決定、次回に向けたアクションプランは部下が決めます。
自ら「こうしよう。こうしなければならない」と意思決定したことのほうが実現性が高いのは明らかです。
学びを進めていくと一昔前に流行った「コーチング」に近いことが分りました。
従って「1ON1」という言葉は斬新で、あたかも最新のテクノロジーのように聞こえましたが、
学び、理解を深めると、上司と部下の関係にある普遍的なテーマであることに気づかされます。
それは面談する側の上司の心のあり様の問題です。
上司たる自身の役割をどう理解して、部下にどう接するのか?
古くからある上司部下との関係ですが、「1ON1」が求めているのは
普遍的な正しくかつ健全な両者の関係構築にあります。
一言でいえばリーダー、マネージャーの人間力が問われているのです。
(今回研修後取り寄せた本の1冊です。参考までに)
上司諸君。心を磨いていますか?
「1ON1」という新しい言葉は、我々に「普遍的な正しい考え方」でいるのかどうかを問いかけています。