山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

目指せ飛行機

  • 社長メッセージ
最終更新日:2019.11.28

皆さんこんにちは。

11月も終盤ですが、今日は晴れ渡り爽やかな1日となりそうです。
貴重な晴れ間を有効にお過ごし下さい。

さて、今回は久しぶりに良い本と出逢いました。
その紹介をしたいと思います。

きっかけは社内での面談で、
ある社員から「思考の整理学という本を読まれたことはありますか?」と聞かれました。

その本を読んだことがなく、調べてみると著者は外山滋比古先生です。

何度となく、学生時代の国語の問題などで触れた記憶が蘇りました。
早速、その本を取り寄せ読み始めたところです。

最初のチャプターは「グライダー」です。

簡単にまとめると、現在の教育は正解を詰め込む形式であり、
正解を導く力を養う教育になっていないと。

例えるなら、一見飛んでいるように見えるが、それはグライダーに過ぎず、
エンジンを搭載した飛行機ではない。
従って、「自分で考え答えを出せ」と問われると、勉強ができる優秀な人ほど戸惑うとのこと。

この話を読んで、いつも感じていた疑問が一つ解けました。

いつも、社内で研修やら面談やらが行われているのですが、
いつも不思議に感じるのが、「どうしてこんなことぐらい自分で考えないのだろう?」
ということが多々あります。

また、よく聞くのが「仰っていただければやります。」というフレーズや、
「でも言われませんでしたよね?」というフレーズです。

そういう機会を目にする度に苛立ちを感じていました。

しかし、この本の序章で書かれているのは、教育制度上「自分で考える」ということが
教えられていないという指摘です。

従って、普段私が感じているジレンマは、一般解ではない可能性があるということです。

よく言われる「自分が思う常識は、世間の非常識」というヤツです。

このチャプターの最後に我々が取り組まなければならない課題が示されています。
「エンジンをどうやって搭載するかを考えなければいけない」と。

また、エンジンを持たないグライダー人間はコンピューターに仕事を奪われると、
今から30年以上前に先生は指摘されています。

AIによって将来なくなる職業なんて話が現実に語られている今、
改めて、「エンジンが搭載されているかどうか」各人問いかけ、
その有無を確認する必要があります。

また、会社としては「エンジンが搭載されていない」という前提で
飛行機を作り上げるプログラムを持つ必要があります。

最初のチャプターから、大きな気づきを得ました。

遅ればせながら名著を手にとり、読み進めて参ります。