今年の一字
- 社長メッセージ
皆さんこんにちは。
今年最終稿のブログになります。
例年、最終稿では今年の一字を報告することとしています。
本日の新聞によると、
富山県の一位は「震」、石川・福井の一位は「災」だそうです。
いずれも正月の震災の影響ですね。
私の今年の一字は「生」です。
正確に伝えるなら、「生きる」「生きている」です。
私的な話ですが、心から敬愛していた義父が
震災の混乱の中、正月早々に旅立ちました。
それは想定していなかった突然の別れでした。
振り返れば妻と結婚して以降、角の立った生き方をしている私を
大らかな気持ちでいつも温かく受け入れてくれていました。
また、人を悪く言うことは一切なく寡黙な人柄でもありました。
そうした義父との別れは辛いものでありましたが、
時が流れるにつれ、生きている人間に備わっている
プリミティブな強さを感じます。
義母や妻の痛みは自分より遥かに大きかったのに、
彼女らは今では旅行やグルメを楽しんでいます。
また家族にたくさんの笑顔が戻ってきました。
同じく元旦に起きた能登半島地震も同様です。
立ち直れないほどの痛み、悲しみがありながらも
残された人々は、歩みは遅いものの再興に向けて動いています。
当たり前の話ですが、命ある限り前に進むしかないという
人間に与えられた定めと生ある有り難みを噛み締める一年でした。
また詳細は割愛しますが、生きることに対する辛さを
たくさん目にした年でもありました。
一人一人取り巻く環境は異なりますが、
「ああ、この人は今相当辛いだろうな」
という場面を目にすることが多かった一年だったように思います。
それもこれも人間が「生きる」ということの現実です。
それは自分とて逃れ得ることはできません。
日々、様々な出来事がありますが、
生きている以上、何事も肯定的に受け容れ、
感謝しながら過ごさなければなりません。
「生きる」「生きている」
これは実に有難いことなのです。
そんな訳で、今年の一字として「生」を選びました。
関わりのあった全ての方々に感謝を申し上げ、
今年の最終稿とさせていただきます。