山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

人格の陶冶

  • 社長メッセージ
最終更新日:2025.03.08

皆さんこんにちは。

今回は「人格の陶冶(とうや)」について記します。

これは、旧帝大の卒業式において当時の首相であった
東條英機が送った式辞で語られた言葉です。

彼の歴史上の評価についてはここでは触れません。

その式辞の要旨としては、大学の席次で人生が決まるものでなく
社会に出てからの努力によって将来が決まるものであるという内容でした。

それを表して、当時語られた言葉が「人格の陶冶」です。

最近、リスキリングという言葉をよく耳にします。

確かに、時代に合わせた新たなスキル取得は必須です。

それに対して「人格の陶冶」という言葉は
より膨らみと深みを持った複層的な響きを感じます。

陶冶とは練って造り上げるという意味です。

しかし、人格を練り上げるということに
意識して取り組んでいる人は少数ではないでしょうか?

まず、人格を練り上げる手法が思いつきにくいですよね。

そしてそもそも人格を練り上げるとは、何を良くしていくことなのか
その対象もぼんやりとしていますよね。

恐らく、人格なるものは考え方や感情のしつけ、健全な表現など
ヒューマニティー(人間性)を包括したものなのだろうと思います。

ちなみに私は職務上、
人格が悪いとさまざまな方面で迷惑を掛けるため
未熟者なりに意識して努めております。

この「人格の陶冶」を怠り、人生の終盤で人格が荒れてしまったり
薄暗い雰囲気となってしまうことは、誰でも避けたいところです。

リスキリングが声高に叫ばれる昨今、改めて人間性の向上、
つまりは「人格の陶冶」を意識してみてはどうでしょうか?

それは、日頃起きる事象を反芻して自分の考え方や意思決定を振り返り、
思考プロセスの質を高めることでしか身に付きません。


実はこの話にはオチがあります。

人格の陶冶の見本は自分である、と東條英機は言い放ち、
参列者の失笑を買ったということです。

まさしくこのエピソードこそ、
「人格の陶冶」について深く考えさせられます。

人生の終盤には人格の陶冶の結果として、
いつも穏やかで気品ある雰囲気を身に纏っていたいものです。

「人格の陶冶」

昨今忘れ去られがちな人生の重要な取り組みテーマです。