山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

旅する住まい

  • 社長メッセージ
最終更新日:2020.10.03

皆さんこんにちは。

朝晩は冷え込んでまいりましたが、
先日は中秋の名月で
見事なお月様を眺めることができました。

さて、先日とある雑誌に移動可能な住宅についての特集記事があり、
興味深く読ませていただきました。


特集自体は、コロナ禍や各地における激甚災害が日常的に起こり得る
昨今の状況において、いかに迅速に建築できるかという視点や、
働く場所
や住む場所をその時その時の状況によって、移動しながら
住む場所を選択
できる柔軟な暮らし方はいかにあるべきか?という内容でした。

ちなみに、移動可能な住宅ということを聞いて思い出すのは、
モンゴルのゲル(パオ)や北ヨーロッパにある水上住宅などです。

建築史的には、1800年代まで遡ることができるようです。

私自身はこのように「移動しながら暮らす」というスタイルに
強い憧れを持っています。

今でも、将来の夢として長年抱き続けているのが、
キャンピングカーを
所有して、リタイヤ後は全国をくまなく
ゆっくりと旅をしながら暮らし
たいと考えています。

飛行機で長い距離を最短の時間で移動する旅とは対極的で、
一番ゆっくり移動する旅だと言えます。

ちなみに、今のキャンピングカーはどんどん進化していて、
断熱性能も向上し、進化したバッテリー技術とソーラー発電なども
組み合わせて、家庭用のクーラーなどもつけることができます。

加えて、永続的に発達する通信技術や多様性に富む宅配インフラなどを
活用すると、どこにいても同じように「住む」ことができます。


我々が、普段生業としている注文住宅はまさしく「不動産」であり、
一定の土地に完全に「定住」する住まいの形態です。

特に、子育てという視点や、ワーケーションなどという言葉も
出始めてはいますが、仕事をする場合には「定住」は大事な要素です。

しかしながら、こういう「定住」する必然性が無くなった場合には、
移動しながら暮らすという考えも可能になります。

人によっては、移動しながら暮らすなんて落ち着かないという
人もいるでしょう。それはそれで定住による効用の一つだからです。

私個人がロマン派なのか、はたまた紀元前においては遊牧民だった
先祖様がいて、その血を受け継いでいるのか定かではありませんが、
一通り「定住」することを満喫し終わったのちには、「移動しながら暮らす」
というスタイルがある人生もそれはそれでありかな?と考えています。


(オランダのボートハウスです。水上生活には地上とは別の魅力があります)

また、逆に将来の夢を温めつつそんな世界から、普段の生業である注文住宅を
眺めてみると、より新鮮かつ鮮やかに定住スタイルの魅力が再発見できます。


将来の夢を抱きつつ、定住スタイルの新たな魅力は何か?
新しい暮らしを提案して参りたいと考えています。