相手にとっての「真実」を感じる力
- 会長メッセージ
これまで、朝日新聞朝刊連載の「折々の言葉」から、
私の心に響いたものをブログで紹介して参りましたが、
筆者の哲学者、鷲田清一さんがしばらく休養されております。
「折々の言葉」の再開を心待ちにしておりますが、
それまでは過去のブログをセレクトし、改めてご紹介することにしました。
相手にとっての「真実」を感じる力
「腑に落ちない」の反対の言葉に、「腹に落とす」というものがあります。
表面的にわかるのではなく、
きちんと本質を理解・納得して自分のものにするということです。
しかし、人から言われただけでは決して腹には落ちません。
世間一般のマナーにしろ、社内の基本的なルールにしろ、
わかっているけどできない、やらないということは、
深く理解・納得していないことの表れです。
当然のことながら、まずは言われた本人がきちんと深く考え、
理解しようと努力しなければ何も始まりません。
その上で、周りの仲間たちが理論的に、
その意義や期待する成果、重要性あるいはやってはいけない理由、
その悪影響などについて、きちんと説明してあげること、
そしてその上できちんと実践させることが重要なのです。
本当に深く自分で理解しようと考え、また何度も反復することで、
コトの本質が見え、本当にその人の中に染み込んでいきます。
そして、自分自身が誰かにきちんと論理的にそのことを伝えることができた時、
本当に腹に落ちているといえるでしょう。
これを習慣化することはとても大切なことですが、とても難しいことでもあります。
その都度、あらゆることに対して腹に落とせるように考え、
わからないことは聞き、理解し、納得しながら進められているか・・・
身の回りのこと一つ一つが修行です。