相手を敬う
- 社長メッセージ
皆さんこんにちは。
9月に入りグッと涼しくなりました。
さて、前回のブログ「キャリアデザイン」において
「相手の願望を知る」ことを第一段階に挙げました。
先に記した通り、この段階で上手くいかないケースが多く、
その先のステップが正しく機能しないことが多々あります。
取るべき行動としては、相手の話を聞くという単純な話
なのですが何故かこれができません。
では、なぜ相手の話を聞くことができないのか?
それは、話を聞く側のエゴにあります。
例えば、
「相手にこれを理解してもらおう」とか、
「過去にこの人にはこういうことがあった」とか、
「やはり、こういうやつなんだ」という、
相手に対する「決めつけ」、いわゆる予断を持って接することが
多く、それによって面談相手が心を閉ざすことがほとんどです。
私も面談時には事前にポイントを整理したり、これまでの面談者の
記録ややり取りを振り返りますが、面談が始まると相手をありのままに
観ることに集中して事前の準備とは完全に切り離します。
要は、この「切り離し」ができるかどうかがポイントです。
話は変わりますが、私はこの「切り離し」を子供から学びました。
ある時、青年期に入り始めた彼らに対して子供と見做して接していることは
失礼かつ彼らの成長には不適切な接し方であると考えるに至りました。
それ以降は、自分の影響力下にある子供として扱うのではなく、
一人の人間として彼らの意見に耳を傾けることを優先しています。
「切り離し」の要諦は個として相手を尊重する「敬う」という心の姿勢にあります。
そこには、上下や老幼といったヒエラルキーは存在しません。
先に触れた、予断を持って接することは「敬う」のとは正反対に、
相手を最初から蔑ろにする行為なのです。
蔑ろにされて全ての心の内を話す人はいません。
会社でよくあるのが上司部下の関係下における面談です。
そこに組織図上の上下関係をそのままスライドさせて面談をするので
そもそも最初から躓いてしまうのです。
「敬う」というフラットな心の姿勢を常に保つのには修行が必要です。
私もまだまだですが、「敬う」ことを心がけるようになってから
全ての人間関係が上質なものになりました。
何より自分の心が穏やかで疲れないのです。
(面談時は最初に必ずアイスブレイクタイムを取りましょう)
「敬う」という心の姿勢を相互に身につけて「自分が周囲に理解されている」と
心から実感できる、満たされた関係を築き上げたいものです。
相手を敬うという心の姿勢が自分の中にどの程度育っているのか、
一人一人、心静かに自分に問いかけてみてください。