山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

共創価値

  • 社長メッセージ
最終更新日:2021.11.06

皆さんこんにちは。

今回はアルスホームの「商品価値」について記します。

たまたま業界紙に目を通していると、ある記事に目が止まりました。

そこには「あなたの会社の商品価値は明確ですか?」と銘打たれており、
商品価値の評価項目が並んでいました。

デザイン、耐震性、断熱性、耐久性、インテリアデザイン、アフターサービスetc…

10数項目の評価軸があったのですが、自分なりに採点してみました。

採点し終わってから感じたのは「しっくりこない」ということです。

アルスホームは企業理念に「美しい家を創ろう」とあるので、
当然ながらデザインについては高い評価となりました。

一番低かったのが価格競争力でした。

しかしながら、採点された全体の結果を見ても、アルスホームの
商品価値を全て網羅できているようには感じられないのです。

しかし逆に考えてみると、評価軸に現れないポイントこそが
他社がマネのできない強みであるとも言えます。


話は変わりますが、企業理念の中に「常に新しい価値を創造する」
という一文があります。

当然ながら、新しい暮らしと感性価値を提案・提供していくことはもちろん
なのですが、それ以外にも「新しい価値」を生むプロセスがあります。

それは「お客様との対話」です。

一般的なお客様と一般的なハウスメーカーを前提に考えると、
お客様のご要望をお聞きしつつ、プランを考え予算バランスを
考慮しながら進めることが一般的です。

しかしながら、我々アルスホームはお客様のご要望に対して
すぐにプランニングに入ることはありません。

なぜなら(失礼なもの言いになりますが)お客様は「素人」だからです。

ゆえに、我々はお客様のご要望の背景や理由を詳細に確認するとともに、
なおかつ、長期的な家族の成長に伴う使い方の変化などについても対話を
重ねて検証を繰り返します。

そういうプロセスを経ることによって、お客様のご要望の中にある真の要望を
探り当てたり、不要な要望にお気づきいただく事が度々あります。

つまり、先の評価項目を全て採点してもしっくりこないことの
原因は、お客様との対話から生まれる共創価値が先の評価項目に
無かったことにあります。

そう考えて見ますと、目に見えるデザインや使う素材はどこの会社でも
見様見真似で同じものは物理的に作ることができます。

したがって、多くのお客様に評価されている美しい家という要素は
実はアルスホームの本当のストロングポイントでは無いのです。

古今東西、古くより「良い建築」というのはじっくりと時間を
かけて、住まい手と創り手が対話を重ねて作られてきました。

SDGsがテーマとして取り上げられることの多い昨今、生産性を高めて合理的に
仕事を進めなければならない社会的要請がありますが、それらに答えつつも、
お客様との対話から生まれる共創価値に拘りたいと考えています。

そして、今後はその対話力をさらに独自の技術として磨き上げ、
お客様と創り出す共創価値を最大化すべく取り組んで参ります。