「ミニマムスタイル」
- 会長メッセージ
最終更新日:2022.02.12
「ミニマムスタイル」
茶道具を運び込んだ時、外の庭やどこかの野原であっても、
茶事に使うことで、その空間は「茶室」という場になります。
この時、茶道具よりもむしろ、そこで茶事をしたくなる空間こそ
とても重要な要素だと思います。
住まいもまた同じ。
できる限り創り込まず、ミニマムな設えで用途を限定しない空間。
その空間から暮らし方や過ごし方が様々に湧き出てくる・・・。
季節や祭事、あるいはライフサイクルによって
様々に変化する家族の暮らしを柔軟に受け入れてくれる簡素な住まい。
そんな自在性のある、そしてそこから引き出される創発性を持った
空間を創ることこそ、そこに暮らす家族の、
上質な日常を愉しむ暮らしを実現できると思うのです。
「もの足らなさの、もの足りさ」
昭和期に数奇屋建築を近代化した建築家 吉田五十八が残した、
理想的な住まい、そして暮らしの空間を表した言葉です。
特別目を引くようなところはないけれども、そこにいて何か落ち着くような住まい。
ずっといても飽きのこない空間・・・
そんな豊かな空間のある、簡素な住まいを
これからも創り続けます。