山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

必要な素養

  • 社長メッセージ
最終更新日:2022.02.26

皆さんこんにちは。


太陽の光に暖かさを感じるようになりました。
春が待ち遠しいですね。

さて、今回は役員に必要な素養について記します。

おかげさまで持株会社リンクアンドエーは設立5期を迎え、
役員会においてはグループとしての検討事項も増えてまいりました。

また、それぞれの事業会社においては、
次の役員候補者がようやく見えるようになってきました。

今後役員を目指す人のためにもこれを機に必要となる素養について明らかにし、
取り組んでいただきたいとの想いで記します。


まず、経営人材にとって第一の必要な素養は、「人間性」です。

社員はそれぞれ専門の業務を始めることからスタートしますが、
その専門業務ができる人がマネジメント階層に上がってきます。

しかしながら、さらに上を目指せるかどうかは「人間性」が問われます。

ここで言う「人間性」とは、
人として誠実で誰に対してもフラットな姿勢で接することができるということです。

また、フラットに接する能力のみならず、心の清潔感も重要です。

嘘をつかず、善悪の判断ができ、基本的にポジティブでオープンマインドであることが重要です。

意外と上場企業のトップでも、この点がダメで躓くことが多々あります。

したがって、人として信頼されるという「人間性」が第一素養となります。


次に必要な素養は「直観力」です。

経営人材になれば日頃のわずかな出来事から気付くことができる能力が必要です。
いわゆる「鼻が効く」というヤツです。

極論を言えば、人とすれ違っただけでもその人の心の状態が把握できたり、
社内の物や服装一つ見ただけでも組織の状況が瞬時にわかる能力が必要となります。

これは日々の反芻の習慣で培われる素養です。

具体的には日々のさまざまな出来事を自分の中で反芻し、本質は何なのか?
相手にとっての真実は何なのか?何が合っててどこで間違えたのか?
と全て自責の視点から振り返ることが大事です。

その繰り返しは膨大なデーターベースとなり体に染み込むことによって、
あらゆる事象を見たときに鋭い気づきが出来るようになります。

この素養が身に付くには10年ぐらいの修行が必要だと思います。


最後に必要な素養は「突破力」です。

会社は日々さまざまな困難に直面します。
ときには仕事そのものであったり、ときには人に悩まされることがあります。

昨今、SDGsやコンプライアンス、就労条件の充実はどの会社も取り組むべき大事なテーマです。

ただ悩ましいのは、
この「突破力」は全てが整った穏やかな仕事環境において育まれることはありません。

ある意味「自分がダメになってしまうのではないか?」、
そんな荒砥石の上で自分が削られるという修羅場体験によって育まれます。

したがって、会社として善なる社会的要請に応えつつも、
役員を目指す人に対しては上司がそういう状況を作って取り組ませることが重要です。

当然、目指す本人も通るべき門として腹を括る必要があります。

この修羅場を突破した体験は、何ごとにも動じない腹の座りと、
逆境の中でもなお突き進むという強靭な意志を育みます。


「人間性」、「直観力」、「突破力」

役員に必要な素養についてこの3点を取り上げてみました。

将来役員を目指す諸君はこのことを念頭に置いて、
できることなら、若い時から意識して取り組んでほしいと思います。

かくいう私も修行の毎日です。