「情の強さ」
- 会長メッセージ
「情の強さ」
「知・情・意」
哲学者カントが提唱した人間の心の3つの働きの要素、
知性・感情・意志のことです。
この3つが三位一体となってバランスよく働いてこそ、
人間としての人格が形成され、人間性を豊かにするそうですが、
現実には、それがとっても難しい・・・。
中でも情(感情)はあらゆるところで無意識の内に強く影響を与えますよね。
例えば、人が物を買うときの真実として
「人は感情で買って、論理で正当化する」
とよく言われます。まさに的を射ていると思います。
人と人との関係においても、感情に左右されてしまうことが多いように思えます。
特にネガティブな感情、例えば怒りや嫌悪、嫉妬などというものが
強烈に表に出てきて、ただ自分の我を通すだけで、
冷静な自分はどこへやら・・・
ということ、誰でも心当たりがあるのではないでしょうか。
そして、自分自身のエゴが表面化した結果はご存じの通り。
良い結果に行きつくことなどありません。
ではその対策は、というと、
「知・情・意」に当てはめて考えてみれば、
(知)全体を構造化すること
(情)相手にとっての真実を感じ取ること
(意)全ての責任は自分にあると思い切ること
になるのではないか、と思います
とはいえ、これを身につけることは並大抵なことではありませんが・・・
いずれにせよ、私たちはとかく感情に流され判断しがちだ、
ということを理解しておかなければなりませんね。
日々、あるいは定期的な振り返りにおいて
自分の言動に間違いがあったかもしれないという前提で、
自分は冷静に正しく意思決定できていたか、
判断は感情に流されたものでなかったか、
静かに自問自答を繰り返すことで
次第に正しい判断、意思決定ができるようになるはずです。
今回もエゴの話になってしまいましたが、
それほど自分のエゴというものはなかなか気づかず、
気づいてもなかなか抑えられないもの、なのです・・・。