山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

止揚点を探る

  • 社長メッセージ
最終更新日:2023.04.29

皆さんこんにちは。

先日、新しい展示場の開発にあたり、
基本となるコンセプトについて意見交換がありました。

我々はどのような生活を求めているのだろうか?

そうした問いに対して出てきたアイディアは、
「ノマドライフ」というキーワードでした。

いわば、遊牧民のように自然界において最適な場所を求めて
移動しながら暮らすというコンセプトです。

当然、我々は遊牧民ではないので
本当に居住地を移動しながら暮らすわけではありません。

しかし、昨今のIT技術の進展により住居と会社、
仕事とプライベートの境が極端に薄くなり、距離が縮まりました。

場合よっては、完全に一体化したライフスタイルすら
一般的に見受けられるようになりました。

そうした、スピーディーかつ合理的な暮らしの中で
変わらず求められるのが、自然による癒しの時間です。

合理化が進む世の中とは反対に、もとより人間が持っている
ネイティブな欲求が一段と強くなっている気がします。

そのため、技術の進展と同時に住まいに対して
これまでとは異なる使い方が求められるようになっているのです。

一昔前は、プライベートな居室と家族が集まるパブリックスペースは
明確に分かれて用途が決まっていました。

また、TVやPCなど情報機器のある場所に住まいの求心力がありました。

しかし今では、それらはタブレットや携帯に置き換わり
住まいの中に限らず、外も含めて
自由に可動範囲を拡げて情報取得ができます。

そのため、使用する場所とその目的が
混然とした住まい方に大きく変わっているのです。

つまり、より一層、住まいの受容性の高さが求められるようになったのです。

同時に、兼ねてからの耐震性能や省エネ性能も当然、
さらに要求水準が高まっています。

これら全ての要求に対して、バランスよく満たす止揚点に
次世代の住まいの姿があると考えています。

現代に暮らすノマドライフとはどのような暮らしか?

その止揚点を探るプロセスはしばらく続きそうです。

企業理念の「常に新しい価値を創造する」の言葉通り、
今の暮らしの新しい価値をしっかりと
新たな展示場で表現したいと考えています。