原点回帰
- 社長メッセージ
皆さんこんにちは。
今回のタイトルは原点回帰です。
この度、京都の老舗メーカーへ行って参りました。
その会社は、計測機器を中心としたグローバル企業で
名前は誰もが知るところです。
今回の訪問で、私としては大きな気付きがありました。
まず、その会社の歴史から現在の事業内容まで
幅広く説明をいただきました。
その会社は理化学機器からスタートしており、
現在でも計測機器を中心に様々な製品を送り出しています。
製品の説明を受けるにつけ、
その会社の圧倒的な開発力に驚かされました。
自分の中で「なぜこの会社はこのようなユニークな製品を
スピーディーに開発できるのだろうか?」
という疑問が湧いてきました。
しかし、単純なことであり当たり前のことですが、
そういう独自性のある技術領域で事業を行うという
経営方針を創業当初から明確にしているのです。
至極当然と言えば当然なのですが、
私は非常に新鮮な印象を受けました。
ちなみに、その会社のブランドコンセプトに
このような言葉が使われています。
「Precision」
これは「正確」とか「精密」である意味する英語です。
また、日本語表記では次のように表現されています。
「妥協を許さないきめ細やかさ」
世界中でビジネスを展開するグローバル企業が、
ブランドコンセプトとして妥協を許さない
クラフトマンシップを掲げているのです。
元より、モノづくりをする会社であれば独自性のある製品を開発し、
そうした商品を生み出すことができる技術力や開発力を
磨き上げるのはビジネス戦略の生命線です。
しかしながら、独創的な技術力を戦略そのものとして
前面に打ち出している会社はそれほど多くないように感じます。
特に、我々住宅業界をみても価格の安さやデザインを
打ち出す会社がほとんどで、独創的な技術やクラフトマンシップを
前面に打ち出している会社はほとんど見当たりません。
ビジネスとしての合理性の追求とクラフトマンシップの両立は
二律背反のテーマとなり易くバランスが取りにくいのでしょう。
ちなみに、我々アルスホームの社名に使われている「アルス」という言葉は
技術や技、引いては芸術や工芸までを幅広く包含するラテン語です。
これまでも、美しい住まいづくりを標榜し
独自の技術やプロセスを開発してまいりました。
今回の訪問で、社員一人一人がクラフトマンシップという誇りを抱きながら、
創作に向き合う創業当初への原点回帰の必要性を強く感じました。
DX活用を中心とした経済合理性を推進しながらの
令和の時代に相応しいクラフトマンシップの再構築です。
今後の大きなテーマを再発見した訪問となりました。