求められる事
- 社長メッセージ
皆さんこんにちは。
11月に入り、爽やかな秋晴れが続いております。
さて、今回は「仕事観」について考えてみたいと思います。
かつてはバブル時代に栄養ドリンクのCMで
「24時間戦えますか?」というフレーズがありました。
今のご時世からはかけ離れた話ですが、30年前にはこんな言葉が
CMとして全国に流れていました。
そこには、成果を出すためには時間なんかエンドレスで働くくらいの気構えが
当然に必要であるという当時の時代背景や価値観があります。
何より驚くのは、このフレーズを聞いていた当時は誰も違和感無く受けいれ、
「けしからん」などと言う声はありませんでした。
日本全体が経済的絶頂を迎え、勢いよろしく単一の価値観に覆われていました。
しかし、時代は流れ、日本社会は成熟期に入りました。
仕事観は多様なものとなり、働き方や仕事に対するウェイトの軽重も
一人一人異なっているのが当たり前だと言う時代になりました。
これについては、私自身も実感する出来事がありました。
私どもアルスホームにおいては、定年延長制度があり、
対象者とは毎年勤務状況や今後の希望についてすり合わせを行う機会を設けています。
その面談では、改めて個人個人の働く理由や動機、その強弱までかなり幅広く、
多様であることに気付かされます。
そういう現実を見ると、定年延長の社員に限らず、多数の社員の価値観も、
恐らく同様に多様であると推察されます。
従って、会社としては多種多様な仕事観にフィットできる環境を
整備していく必要があります。
また、この話の前提として、一人一人が働く動機や目的、働き方とそれに伴う成果責任を
主体的に負う必要があります。
会社とは理念や役割と成果責任を共有しつつ、働く場所や時間はフレキシブルに選択する
働き方へ移行していきます。
簡単に言ってしまえば、一人一人が自身のプロフェッショナルを定義して、
それを実現すべくセルフマネジメントを求められるのです。
昨今の働き方改革は、勤務時間の制約や生産性の向上が話題となっています。
それはそれで合っているのですが、本当の目指すべきゴールは
一人一人のプロとしての主体性とオンリーワンの価値の確立なのです。
自分はどういう価値を社会に提供できるか?
それは、真に求められているものなのか?
自分だけが創造しうる価値は何か?
ワークライフバランスの実現に向け、一人一人が自身に問いかけ、
準備し、磨き、社会にフィットさせる能力が求められています。