鮮やかな原体験
- 社長メッセージ
皆さんこんにちは。
過去最大クラスの大型台風が近づいています。
万全の準備をしましょう。
さて、今回は住まいを通じた「原体験」について考えてみたいと思います。
私は、一年でこの時期が一番好きです。
3月生まれなのですが、秋の方が好きです。
なぜかと言うと、例えば、食べ物が美味しいとか、夕日が綺麗だとかいくつか理由がありますが、
1番の理由は「稲刈り」の香りです。
幼き頃を過ごした我が家は、四方全てが田に囲まれていました。
春の始まりとともに、稲が植えられ、夏になるとカエルの大合唱とホタルの乱舞があり、
秋になると黄金色になった稲の収穫が始まります。
その時の稲の香ばしい香りと、コンバインの乾いたエンジンオイルの匂いが混ざった香りを
嗅ぐと、幼少期のシーンが鮮やかに蘇ってきます。
夕食の準備をする母、父の帰りを待ちながら夕食は何か楽しみにしている自分たち兄妹。
そういう情景のBGMとして、夕方稲刈りを急ぐコンバインの音と例の香りが
家の中に漂っています。
幸せな幼少期を全て包含して思い出させてくれるのが、その香りなのです。
幸い現在の自宅も横に田があるので、毎年、この好きな香りを嗅ぐことができています。
今年もその香りを嗅ぎながら幼少期を思い出しつつ、ふと、今の状況を見渡すと、
その時から40年以上の時が経ち、若かった父母は70歳を超え、子供だった自分は父になり
働いています。
しかしながら、永く時を経ても原体験は色褪せることはありません。
そうして自分のこれまでを振り返ると、幼き頃にどのような家に住み、どのような暮らしをし、
どう暮らしを記憶するかということはとても重要なことだと思います。
これから家を建てられる方は、いつの時期が建てるのに有利か考えられることもあるでしょう。
しかし、別の視点で住まいの果たす役割を考えてみると、子供達に色褪せぬ体験を与え、
自分たちも心豊かに時を重ねて暮らすという視点では、建てどきは早ければ早い方が良いと
言えます。
住まいを建て、家族と幸せな時を過ごすことは、何よりの財産ですし、色褪せない記憶となって
引き継がれます。
家という単なる雨風をしのぐ物理的な機能を有する「物」にとどまらず、
幸せや感性を育む、まさしく人を育てる「器」でもあります。
住まい造りを通じて、家族と「暮らす」という幸せをたくさんの人に
お伝えして参りたいと考えています。