山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

向かうべき港

  • 社長メッセージ
最終更新日:2019.11.18

皆さんこんにちは。

桜の開花が聞こえてきましたが、しばらく花冷えが続くようです。

さて、前回ご報告しましたように年度末を迎え気ぜわしい毎日です。

昨日、長年働いていただいた社員の方が定年退社を迎えました。

一通りの挨拶を終えた後、玄関にて見送りましたが、
やはり別れというのは胸に迫るものがありました。
彼は人生のセカンドシーズンに入ります。

心温かく送り出すことができ、さみしい気持ちと幸せな気持ちが交錯しました。

そのセレモニーを終えた後、午後よりグループ会社のウッドリンクにて
経営計画発表会と合わせて平成31年度の入社式が行われました。

当然、彼らは若くフレッシュで、スピーチもぎこちないものです。

これからの新社会人生活をスタートするにあたり、緊張感に溢れています。

同じ日に新たに社会に羽ばたく彼らと、定年を迎え新たなスタートを切る人を見て、
会社が果たすべき役割について深く考えさせられました。

話しは変わりますが、ウッドリンクもアルスホームもモラールサーベイを毎年実施しています。

特徴的なのは両社とも相対的にスコアが低い項目として「コミュニケーション」があります。

しかし、つぶさに働く人を見ていると、コミュニケーションを阻害する「悪人」は
ほとんどいません。むしろ両社とも人の良い人しかいないといっても過言ではありません。

原因は多岐に渡ります。

世代間ギャップ、育成制度、不具合が起きた場合の処理体制の未整備などがあります。

コミュニケーション不全の結果、場合によっては退社を選択する社員もいます。

ほとんどの退社理由は人間関係に対する不満に起因します。

普段、家族と過ごしていて、当然価値観の違いやコミュニケーション不全はありますが、
だからといって家を出ていく人は一般的には少数です。

ほとんどの人は、互いを理解しようと努め、折り合いをつけて家族という組織を維持しています。

そこで、冒頭の話に戻ります。

新たに新入社員として入社してきた若き彼らと、定年を迎え新たに旅立つ彼の姿です。

別々のシーンではありましたが、自分の中でつながるものを感じました。

当たり前のようで難しい現実があるのですが、やはり新入社員として入社し、勤め上げ、
定年を迎えることが当たり前の会社を早く作るべきだと認識しました。

であるならば、会社という組織は家族というコンセプトに向かうべきではないのか?

コミュニケーションスコアが相対的に低く、事実として退社する社員が存在するという状況を、
ゼロにはならないにせよ、抜本的かつ大幅に改善するためには、会社という組織に対する
アプローチを改める必要性を強く感じました。

具体論はこれからですが、家族と会社の違いは何か?

そこを常に照らし合わせることによって、理想とする会社へ向かう際の課題がたくさん
見つかりそうです。



昨日の一連のセレモニーを通じで、自分の心の中で、会社という組織に対するコンセプトが
変化し始めました。

企業理念の冒頭にES=CSとあります。

それは「家族」という組織を希求する先に見えてくるのかもしれません。