山海 満也
アルスホーム株式会社
代表取締役社長
山海 満也

焦点を合わせる

  • 社長メッセージ
最終更新日:2019.11.18

皆さんこんにちは。

前回はマンションの見学の際に再認識した戸建て住宅の魅力について記しました。

今回は購入検討のプロセスの際にお客様として感じたことをいくつか記します。

まず、マンションは2棟見学しました。

すでにそのうちの1棟に住んでいる友人に購入を勧められ、
セカンドハウスもしくは賃貸用に検討を始めた次第です。

異なる会社のマンションを2棟見学したので、
当然、営業担当は2名の方にお世話になりました。

お客様としての私が所有する情報は、2社に同じように与えるよう意識して商談を進めました。

しかしながら、その対応と担当者とのマッチングや信頼性には大きな差が生まれる結果と
なりました。

その大きな差が生まれてきたプロセスを振り返ると、改めてお客様の置かれている状況が
正しく見えてきました。

まず、第一にお客様のモチベーションはアップダウンするということです。

真剣に検討すればするほど、自分の暮らしにマッチする要因を見つけると購入意欲は
アップします。明日にでも決めようかという勢いです。

しかしながら翌日には気になることがでてきたり、マイナス要因を見出すと
「やっぱり止めておこう」と考えたりもします。

営業担当から見れば一定のリズムで商談を行い、そこにいる私は前回の商談と
繋がって見えますが、私の心情は前回の商談時とは全く異っているという体験をしました。

次に気付いたことは、「気になること」は必ず商談後に出てくることです。

営業担当との商談後、次回商談に至るまでの間に必ずと言っていいほど
新たな疑問や質問、不安が生じます。

今回の件では、すでに入居している住人間のトラブル状況や建物の構造躯体、
地盤や断熱施工状況など次回の商談に向けて必ず様々な課題が生じました。

最後に自分以外の状況が変化することです。

一番大きな影響要因は「家族の意見」です。

常に自分のモチベーションが変化するのと同じように、家族もその時その時で変化するのです。

時には前向きに検討するような発言があり、そう言ったかと思えば
時には購入に極めて否定的な見解を示したり様々な反応があります。

厄介なのは、自分も含めて家族のそれぞれがシンクロしないのです。

今回のマンション見学で、お客様の置かれている状況と変化を自分自身で
体験することが出来ました。

冒頭の2社の営業担当の大きな違いは、このお客様の置かれている状況を
しっかり押さえるか否かにありました。

優秀な方の営業担当は、一方的に自分の仕事を始めることはありませんでした。

「前回商談から購入に向けたお気持ちや状況に変化はありますか?」
「新たに気になられた点や疑問はございませんか?」
「ご家族のご意見はどうですか?ご要望やご不安に思われている点はありませんか?」

毎回必ず、前回商談以降の私自身の状況の変化を確実に確認してくれます。

それらを確認してから初めて、今日の商談のアジェンダを共有してスタートしてくれるので
ストレスを感じることなく商談ができました。

商談終盤時には、その担当には圧倒的な信頼感を持つに至りました。

あいにく購入は諸事情で見送ることとなりましたが、お客様の立場に立って、
改めてお客様に対する理解が深まりました。

お客様に「焦点を合わせる」
簡単なようで身につけるのは難しいスキルです。

ビジネスの基本であり、何よりも大事なことです。
「お客様第一」と言いながらそうでない瞬間が沢山あります。

「高い視点で傾聴、熟考しよう。」とアルスホーム企業理念3章2項にあります。

身につけて行じるのはとても難しいのですが、我々は取り組まなければなりません。