美しい所作
設計課の井上です。
先日富山市内で早咲きの河津桜を見に行くと、見頃を迎えてようやく春を感じるようになってきました。
ところで先週の3/16、いよいよ北陸新幹線が敦賀まで延伸しましたね。
これでようやく北陸三県が新幹線でつながったということで北陸の県内外から観光や仕事などで交流がさらに活発になると期待されています。
我が家も、延伸前ではありましたが、新しい駅舎を見学がてら、福井県の永平寺に行くことがありました。
永平寺は壮大な伽藍に磨き上げられた回廊、歴史を感じる境内の苔の絨毯、どれもが清冽で心地よい空間ですが、私は中でも修行僧の方々の所作に目を奪われました。
永平寺は禅宗のため、座禅が主な修行になります。
さらに、座禅の時間以外も食事・入浴・雑務(作務)すべてが修行だそうです。
よって、修行僧は座禅以外の所作も修行の一環として毎日同じ所作を繰り返し行い、無駄な動きは全くなく、一つ一つ丁寧に心を込めて行う所作に美しさを感じました。
永平寺を訪れて感じる心地よさは、建物・自然環境とともにこの修行僧の所作も大きくかかわってきているように思います。
このような美しい所作を、私たちが生活の中でそのまま取り入れることは難しいですが、
その考え方を生活の一部に取り入れてみるとこに非常に魅力を感じました。
例えば、私たちが掃除や食事の時についつい「ながら作業」をしがちになりますが、それを食という行為に集中し、良くかんで味わうようになれば、素材の美味しさを感じやすくなります。
また、掃除も時間を決めて、その時間内だけでも毎日丁寧に心を込めて掃除に取り組む。
それを毎日続けることで、無駄な動きがなくなり、掃除に集中することができる。
その考え方を自分の生活に当てはめて考えてみると、自分は本当に「ながら作業」が多い事に気づきます。
忙しい日常の中ですが、その考え方を意識して過ごしていきたいと思いました。