高性能住宅

最終更新日:2025.02.10

皆様、こんにちは。企画開発部の青木です。

昨今、住宅業界では「高性能住宅」という言葉をよく耳にするようになりました。耐震性能、断熱性能、気密性能…様々な技術が組み合わさり、快適で健康的な暮らしを実現すると謳われています。もちろん、これらの技術は重要であり、積極的に取り入れるべきだと私も考えています。

しかし、高性能住宅が「特別なもの」として語られることに、少しばかり違和感を覚えるのも事実です。なぜなら、本来、住宅とは住む人の命を守り、心身を癒す場所であるべきだからです。暑さや寒さに耐え、結露やカビに悩まされるような家は、住む人の健康を脅かし、日々の生活の質を著しく低下させます。

かつて、日本の住宅は「夏を旨とする」と言われ、風通しの良い開放的な空間が重視されました。しかし、高度経済成長期以降、効率やコストを優先するあまり、本来あるべき快適性や健康への配慮が置き去りにされてきたのではないでしょうか。

今、私たちは再び「住宅とは何か?」を問い直す時期に来ていると感じます。高性能住宅という言葉に踊らされるのではなく、住む人が本当に求めるものは何か?どんな暮らしをしたいのか?そこに立ち返り、最適な住宅を提案していくことが、私たちの使命だと考えています。

私たちが目指すべきは、高性能住宅を「当たり前」にすることです。耐震性、断熱性や気密性といった要素は、もはや特別な付加価値ではなく、住宅の基本性能として認識されるべきです。そして、その上で、デザインや間取り、素材などを吟味し、住む人の個性やライフスタイルに合わせた、唯一無二の「上質な日常を愉しむ」ことのできる住まいを創造していくべきだと信じています。

高性能住宅は、あくまで手段です。
真の目的は、住む人が笑顔で、健康で、心豊かに暮らせる「暮らしの器」を提供すること。
常にその想いを忘れず、これからもより良い住まいづくりに貢献していきたいと思います。