自然体験
金沢支店・設計課 米林です。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
打合せに来られるお子様が元気に遊ぶ姿を見ていると寒さも忘れてしまいます。
さて、昨年の11月の話になりますが、年中になる子供の保育園行事で親子自然体験に参加させて頂きました。講師の方と山に入り、山の木々、虫、動物のいた形跡とふれあいながら、山を登っていくのですが、親である私も多く学ぶことがあったので、話をさせていただきます。
この日、講師の方から親である私たちが参加する目的が伝えられました。
子供たちがどう考え、判断するのかを見守ること。だっこやおんぶ、手をつないで歩くことはケガなどない限りしない。というものでした。
この日はあいにくの大雨で足元もぬかるみ、そんな中を歩いていくということは、少なからず転んだり、疲れたり、子供は弱音を吐きやすい状況で、親である私たちは甘やかすことなく、どう子供により添いゴールを目指すのか。ということを考える機会となりました。
ゆるやかな道のりだが、遠回りをするコース
激しい道のりだけど、近道コース
まず、子供たちは自分の意志で歩くコースを選択します。
4歳の息子が選んだのは ”激しい道のりだけど、近道コース”
出発してすぐに出迎えたのは、子供たちの身長の1.5倍ほどの高さの崖。
そこから飛び出る植物、木の枝、根っこだけを頼りによじ登っていくのですが、
前日からの雨で粘土と化した足元の土が、何度も子供たちをずり落とします。
全身泥だらけでしがみつきながら、簡単には登れなくて悔しくて涙しながら登る子供もいました。
私たちは何度も落ちる子供たちを見ながら、お尻を押してあげたくなる気持ちをぐっとこらえていました。
登れた子は登れない子をどうしたら手伝ってあげられるかを考え、精一杯手を伸ばします。
最後はみんなでロープを使って引き上げ、大人の手を借りずに全員登りきりました。親に頼る子は一人もいませんでした。
講師の方がこんなことを言っていました。
親が手をつないで歩こうとすれば、子供は自分でどう歩くかを考えることを辞める。
自分の足で歩かせてやれば、どうやったら転ばないのか考える。
転んでも、自分の責任で立ち上がる。
困ったときには寄り添い、手を差し伸べてくれる親がいる安心感。
それだけで子供は歩いて行ける。
この話は普段の子育てにも通ずるのだと、とても心に響きました。
そしてもう一つ、自然の中での遊ぶ子供たちの目はとてもキラキラしていました。
テレビゲームのようにレベルアップする喜びや、ボスを倒す達成感はないですが、答えのない遊びの中で、無限に想像の世界が広がっているだと気づかされました。
思い返せば、私も木の実や葉、石など集めて、雨の日でも屋根の下でおままごとをするのが大好きで、今でも雨が降るとその時のことを思い出します。
今回の経験を通して、子供たちは私が思っていたよりも多くのことに興味を持ち、吸収し、成長しているのだと気づかされ、嬉しくもあり、寂しくもあり。お客様のお子様を見ながら、新しい家での暮らしから、多くのことを感じ取り、心豊かな暮らし、遊びが、たくさんの記憶へと続いていってほしいと願うばかりです。