『GOSHOEN』

最終更新日:2022.01.21

福井支店 設計課 織田大原です。

 年々時間の経過が早くなっている気がしますが、新年スタートして1月も10日を残すばかりとなりました。皆様におきましては予定通りの月日をお過ごしでしょうか?

 

 近頃の窓から見える冬景色を横目にここ一年でゆっくり過ごした思い出を書こうと思います。

昨年の秋程に『GOSHOEN』という所に出かけました。場所は福井県小浜市、福井では嶺南という地域で昔からの港町です。江戸時代、大阪と北海道を結ぶ日本海の大動脈を舞台に「北前船」が行きかう航路上に若狭小浜がありました。京都からも近く多くの物資と富が集まり多彩な各地の文化も集まった地です。この地で富を築いた「古河屋嘉太夫」という人物が『護松園』を築いた立役者です。

当時の『護松園』は各地の厳選された建築材を集めて建築され、小浜藩主をはじめとする賓客をもてなした洗練した美しい場として利用されていたそうです。

 時代は変わり今日、『GOSHOEN』は改修され利用する形は違えど「みんなの図書館」「みんなのリビング」など今でも地域に愛される建築です。私も「みんなのリビング」で庭の木々を眺めながらゆったりとした時間を堪能してきました。多くの人々から愛着を頂けるのも「建築」の面白さの一つかもしれませんし、この様な仕事に携わっているこそ責任のある結果にこだわる必要が有ると考えます。

ちなみに『護松園』という名は、幕末三筆の1人と言われる貫名海屋が訪れた際に、見事な古松を賞でて名付けられたそうです。