「春の訪れ」

最終更新日:2023.03.20

企画開発部、エクステリア担当の野村です。

気温の寒暖差が大きいですが、本格的な春の訪れが感じられる時期になって参りました。

弊社では春になると多くの植栽工事を実施させていただくのですが、先日、それら樹木の買い付けに、お世話になっている造園職人さんと行って参りました。といいますのも、その年に見て購入できる樹木がいわゆる「市場」に一番多く揃う季節がこの3月になります。そのため、毎年この時期には造園職人さんと「市場」に赴き、これからエクステリア工事に取り掛からせていただくお客様の樹木の選定はもちろん、市場の傾向やトレンドを確認することにしております。(そんな市場での写真を1枚。)

そういうわけで、今回は少し樹木についてお話しするブログとさせていただきたいと思います。

季節柄、秋に紅葉して葉を落とす「落葉樹」はまだ葉がついておらず、「何をみているの?」と思われるかもしれませんが、この状態で

「自然に美しい樹形なのか?作られた樹形なのか?」

「今後、どのように枝が伸びて成長していく木なのか?」

「そのお客様の庭の中で、役割に見合う木なのか?」

等々を考えながら選定をしています。

 

お客様のお宅のエクステリアをPLANさせていただく際、まずは「暮らしのコンセプト」に添って全体像をまとめています。そうすると、樹木に必要な要件が鮮明に見えてきます。それらを紐解き、例えば同じ「アオダモ」という樹木でも建物を引き立てるために「デザイン」として取り入れるのか、隣に建つ建物の2階の窓の存在を緩和するために「目隠し機能」として取り入れるのか。また、建物の大きさに合った「大きさ」や、お客様の暮らしに合わせた「付加価値(花・実・紅葉・涼しい葉の音)」といった細やかな部分に気をかけて要件を具現化していきます。これらの過程を経てようやく「こんな樹木をお勧めしたい」となるのですが・・・。これだけの要件に見合う樹木は調達したくてもなかなか手に入りません。そのため、この3月の市場確認はとても重要な場となっています。

 

樹木は暮らしのコンセプトから見ても、エクステリアの全体構成からみても、要素の1つに過ぎませんが取り入れることで「暮らしが愉しくなりました」とお客様からお言葉をかけていただく機会が多くあり、励みになっております。ありがとうございます。今後も樹木のような細部の要素1つ1つについて拘り、自然と外に出てみたくなるような。ちょっと何かをしてみたくなるような空間。結果として敷地全体で暮らしを愉しむことができる。そんな空間創りに精進していきたいと考えております。